男性泌尿器科

男性の患者さんへ

男性の患者さんへ

泌尿器科が扱う疾患には男性特有の病気も多く、治療を行う際には専門性の高い知識を必要とする疾患が多いと考えます。また、生殖器の診療も行う事から、医療者側も患者さんのプライバシーには十分配慮を配らなければならないと考えております。患者さんの立場からすれば、人には言いづらく、どこの科に相談をしたらよいのか分からずに一人で悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

また、やっとの思いで受診しても、診察室内でのやり取りが第三者に聞こえてしまうような配慮を欠いた病院では萎靡沈滞してしまい安心して診察を受けることはできません。
当クリニックでは、『男性患者さんの気持ち』に配慮し、男性の診察には必要以上に女性スタッフを立ち会わせず医師と患者さんの二人のみで診療に当たらせていただいております。どうぞ安心して当院で貴方の悩みをご相談ください。

前立腺の病気

前立腺肥大症(BPH)

前立腺肥大症(BPH)

年齢と共に前立腺が大きくなることで、おしっこのトラブルを起こす病気です。男性はみな大きくなるものですが、治療の必要性は個人差があります。主におしっこが出にくかったり、おしっこの回数が多くなるなど日常生活に支障が出る場合は治療が必要です。

検査は超音波検査、直腸内指診、尿流量測定にて行います。
内服薬による治療が一般的ですが、手術が必要な巨大な前立腺肥大症に対しては連携施設にて対応させていただきます。

前立腺がん

前立腺がん

初期から中期にかけては「がんに特有な症状」はありません。初期症状は前立腺肥大症の症状(頻尿、排尿困難、尿線が細い、尿の分裂、残尿感など)と酷似しており、症状のみから前立腺がんの診断を下すことはできません。
最近は健診や人間ドックなどで、前立腺がんの腫瘍マーカー(PSA) の高値を指摘されて来院される患者さんが増えてきています。

前立腺がんが進行した場合は、尿が出なくなったり、血尿が出てきたりします。また、前立腺がんは骨転移を起こしやすく、腰痛をきたしたり、下半身マヒになることもあります。
前立腺がんは年々増加しており、近い将来男性のがん罹患数2位になると推測されています。
前立腺がんが疑われた場合には、経直腸的前立腺エコー(超音波)、MRI検査などで精査を行い、がんが疑わしいと判断された場合には前立腺針生検による組織採取検査を行います。
(*当クリニックでは日帰りでの前立腺針生検も行えます)

前立腺がんの治療について
1.ホルモン療法

前立腺がんは男性ホルモンであるアンドロゲンによって成長します。したがって、男性ホルモン(アンドロゲン)の働きを抑える薬を使って前立腺がんの進行を抑えます。
注射薬であるLH-RH アナログ(リュープリン、ゾラデックス)、LH-RHアンタゴニスト(ゴナックス)、内服薬である抗アンドロゲン剤(プロスタール、オダイン、カソデックス)が一般的に使用されています。(*当クリニックでも治療を行っています。)

2.手術療法

開腹手術、腹腔鏡手術、ロボット手術(ダビンチ)などの方法があります。手術が必要な患者さんは当クリニックより関連施設へ紹介させて頂きます。

3.放射線療法
  • 外照射法
    体の外から患部に放射線を照射する方法です。放射線療法とホルモン療法が併用されることもあります。(関連施設で対応)  
  • 組織内照射法
    前立腺に放射線源を埋めこみ、内部から放射線を当てる方法です(密封小線源)(関連施設で対応)
4.その他の治療法
  • アンドロゲン合成酵素阻害剤:精巣や副腎、前立腺がんの組織でアンドロゲンの合成を阻害する薬剤です
  • 化学療法(抗がん剤):ホルモン治療が効かなくなったホルモン抵抗性がんの治療薬として使用します。

前立腺炎

慢性前立腺炎(細菌性、非細菌性があります)

頻尿、残尿感、尿のキレが悪い、排尿痛、尿道や亀頭部の不快感、下腹部痛、会陰部(陰嚢と肛門の間)の不快感や痛み、睾丸痛や不快感などがよくある症状です。
長時間の座りっぱなし、長時間乗り物に乗って移動した場合、自転車、オートバイの運転など前立腺の機械的刺激が原因となる事が多く、飲酒、疲労、下半身の冷え、ストレスなどによる体の抵抗力の低下も原因となります。
治療は、生活習慣を見直すとともに、薬物療法を行います。

急性前立腺炎(細菌性)

前立腺に細菌が感染し発症します。高熱が出ることが多く、倦怠感、筋肉痛など風邪とよく似た症状のため誤診されることもあります。風邪とは異なる症状として、排尿痛や排尿困難、頻尿、残尿感、尿が出ない等といった排尿症状を伴うのが特徴です。放置して症状が悪化すると、血液を介して全身へ細菌が拡散し重症化する事もあります。 

急性前立腺炎、慢性前立腺炎はともに年齢とは関係なく若い方にも発症します。

睾丸(玉)の病気 精巣炎(睾丸炎)/精巣上体炎(副睾丸炎)

睾丸(玉)や睾丸の周囲の組織が細菌によって腫れる病気で、主に抗生物質の服薬で治療します。高熱(38度以上)がみられることが多いです。

ムンプス精巣炎

ムンプス精巣炎はおたふくかぜのウィルスによって、発症する病気です。ムンプス精巣炎は思春期以降の男性にみられ、両方の精巣が炎症を起こすと不妊症の原因にもなります。
ムンプス精巣炎になると、急激な睾丸(玉)の腫れと痛みがあります。

陰嚢(玉袋)の病気 陰嚢水腫

前立腺がん

陰嚢(玉袋)にリンパ液が溜まり、腫れる病気です。通常痛みなどの自覚症状はほとんどありませんが、ズボンが履きにくかったり、股間がもっこりとして不格好ということで悩まれて来られる患者さんがいらっしゃいます。

応急的に注射器で水を抜く方法もありますが、しばらくすると再発するので根治するには手術が必要です。必要に応じて連携施設にて手術を行います。

血精液症

血精液症

精液は、睾丸(玉)で作られた精子と、主に前立腺や精のう腺などで作られる分泌液から成り立っており、通常は乳白色をしています。前立腺の炎症などによって精液に血が混じることを血精液症と言います。珍しい症状ではありませんが、特に40代の方に多く見られます。

血精液症による痛みはありませんが、稀に前立腺や精のう腺の結核、あるいは悪性腫瘍(がん)など重大な病気となっている可能性あります。

詳細はコラムでも紹介しております

性病検査・治療

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詳細は性病の専門ページをご覧ください。

ED検査、治療

詳細はED治療の専門ページをご覧ください。

包茎手術

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男性避妊手術(パイプカット)

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詳細はパイプカットの専門ページをご覧ください。

男性更年期障害(LOH症候群)

詳細は男性更年期障害の専門ページをご覧ください。

性同一性障害(FTM₌女性⇒男性)

性同一性障害(FTM₌女性⇒男性)

性同一性障害の方への男性ホルモン補充療法(エナルモン、グローミン)を行っております。男性ホルモンを補充することで、ひげや体毛が濃くなり、体形(ごつごつした輪郭)や声質にも変化が生まれます。

基本的には継続したホルモン補充が必要ですが、投与の頻度については患者さんとご相談の上、決定します。

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